全日本教職員連盟

第3回:情報社会での危機管理 ― どう教えればいいのか ―

 情報社会に生きる上で、情報流出、有害情報と、様々な危険が待ち受けている。しかし学校で、単に危ないという喚起だけでは有効な指導とは言えない。では、何かポイントなのか。それは正しい知識と、それに応じた対応である。

1.有害情報対策は?
 ハード的にはフィルター以外には方法がない。そして、年齢に応じたフィルタリングが用意されている。道路の路側帯にガードレールがあるのと同じで、効果が認められる。従来のアダルトサイトだけではなく、自殺サイト等といった本質的に有害となる情報は確実にブロックして欲しい。子供たちには、制限されることに抵抗があろうが、大人は譲るべきではない。これが対応のスタートなのである。

2.メールは問題か
 各学校では、インターネットの使い方において、決まりやガイドラインを作っている。しかし、メールの扱いとなると、意外に教えていない。情報社会において、児童生徒が自分のメールアドレスを持つことが多くなった今、携帯メールの使い方も知らせておく必要に迫られている。他者との関わりがメール中心であるとすれば、文章の作り方ひとつで、いじめや嫌がらせにつながることもある。

3.ウィルス対策は必須条件
 法改正によって、ウィルスを作成しただけで罪に問われることとなった。しかし、立件することは難しい。ネット犯罪に関わる人は、そういった法改正にあっても、新たな手口を考えている。ウィルス対策は必須条件だ。これによる影響や問題点を押さえておくと良い。

4.掲示板等での中傷・個人情報の流出
 人権問題として大問題となることを、例えば新聞の記事等を使って知らせておくべきだろう。また、個人情報の悪用は、特に始末が悪い問題である。結末を知っておかないと、被害者から加害者になってしまうこともある。そして何より「USBメモリー」は毎年紛失が発覚し、多くの教員が処分されている。

 ネットワーク活用技術は、社会的スキルの一つになろうとしている。そこでは、制限をかけながら、正しく有効な使い方をモデリング(示範)するという対応が一番だ。子供たちは、事の重大さや怖さを知らない。教えてもらっていない(知らない)ことが問題なのである。遊び半分が重大な犯罪になることや、ネットワークを利用して加害者・被害者になってしまった事実、そして正しい使い方とは何かを教えることは、もう学校教育の必須となったのではないだろうか。

 3回にわたって、危機管理の視点を提示した。今、教職大学院で、現職の先生方の指導を行っている。これからの教職キャリアを考える上で、大学院でこういった学びを行うことも重要だろう。学びは、自らの危機管理になるのである。もっと深い学びをしたいと思っている方は、大学院希望を、人事希望に入れてみてはいかがだろう。(終)


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