全日本教職員連盟

第3回:家庭訪問へ行こう(3) 不登校・ひきこもりの訪問相談の現場から〜

学校復帰に際して
 子供が、いよいよ学校復帰!となった場合、気を付けたいことは「最初のうちは無理をさせない」ことである。
 再登校初日、子供が平気そうな様子に、つい欲が出て「給食も食べていくか」と声をかけてしまうこともあるだろう。しかし、久しぶりの登校にはどんな子供も緊張する。子供に余裕があるうちに下校させることをすすめたい。
 先生が「無理するな!」と声をかけ、家に帰してしまうのである。子供は「えっ」と意外に思うかもしれない。
 子供が登校初日で疲れきり、翌日に休んでしまう場合がある。最初のうちに無理をさせなければ、子供は「なーんだ」と安心する。「自分に学校は無理だ」と思わせないですむのである。
 長期間欠席している子供の耐性は私たち大人が考えるより、もっと低い場合が多い。学校復帰は、アスリートが長期間休養した後で、いきなりオリンピックに出場することに等しいことだと考えたらどうだろう。
はじめは用心しながらの登校であっても、少しずつ時間を増やしていけば、子供は心身ともに、見違えるほど逞しく成長する。
子供の下校については、できるだけ自力で帰宅させたい。私の経験からして、一人では登校できない子供も、家には自分で帰ることができる。家に着いた報告を、子供が、先生あるいは学校に電話するという約束も大事である。何かあったら、自分から先生に電話をかけられるような子供に育てたい。

 子供は先生を待っている!
 不登校の子供の家庭訪問や指導が上手くいかないと、先生も相談員も、学校行事等に、あまり積極的に誘わなくなる傾向がある。
 「誘う」ことによって子供の気持ちは動く。修学旅行に行けなかった子供が「先生があんなに誘ってくれたのに」と後悔した時は教育の機会ともなる。同学年の子供が一人もいない学校に登校して、校長先生と話ができるかもしれない。
 中学校三年間、ほとんど行けなかった子供が校長室で卒業証書を受け取った時の話である。当日行くと言っていた子が動こうとしない。決められた時間が迫った。すると子供が「だって先生が絶対来いって言ってくれなかったんだ」と泣き出した。すぐさま担任に電話をしてもらった。すると子供は母親の車に飛び乗り学校に向かったのだ。
 プレッシャーになることをあまり恐れずに、先生は子供を誘ってみて欲しい。「時間はあるから考えてみて」と笑顔で言えば、子供を追い詰めずにすむ。前述の担任は、昼夜逆転もあり、たまにしか会えなかった子供の家に週に一度の家庭訪問を欠かさなかった。
 子供は先生を待っている。先生方、家庭訪問に行ってみよう!


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