全日本教職員連盟

第1回:気づく・つなぐ・かかわる / 専門相談室長 小出太美夫

学校現場は、子どもの虐待に気づき、子どもを救うための最前線でもある。教師は子どもの変化に対しての感度を上げて、虐待の兆候に気づき対処することが求められている。
 現実に、児童相談所や市区町村には、多くの虐待通報や相談が寄せられており、子どもたちが救われた例も多い。しかし、それとは逆に、虐待に気づかれないまま深刻化した事例や、気づかれても適切に機関連携がなされずに、危機的状況に陥った事例なども後を絶たない。

気づく
よくトラブルを起こす子どもがいた。発達障害とみられていたが、親の暴力にさらされている子どもだった。親に指摘したら、学校のやり方が悪いと逆に食ってかかれて、校長にもクレーム。その後は、親への関わりに臆病になってしまい、結果として、放置され続けた。
子どもが示す問題行動や症状の背景に虐待が潜んでいることが多い。多動性や衝動性等の特徴について、関係性の問題としてみる視点をもってほしい。

つなぐ
異変に気づいて、上司や先輩に相談したが、下手に通報すると、親との信頼関係を損なうと言われて、自分だけで抱え込み続けた。別の事例では、児童相談所に通報はしたが、学校から通報したことは決してわからないようにしてほしいと注文をつけたことで、その後の調査や介入が難しくなった。
決して一人で抱え込んではいけない。必ず誰かに相談し、確実に通報する。教師単独の判断でも通報はできる。通報することは、子どもを救うために協力しあうことだと認識してほしい。

かかわる
 教師と生徒二人だけの秘密にすると約束して聞き出そうとした例や、あれこれ聞き出そうとして、誘導尋問のようになってしまった例などがある。いずれも、結果的には適切な対応には至らなかった。
 子どもから聴取するときには、慎重に、安心感を与えられるような雰囲気の中で行うことが求められる。尋問口調になることや、答えを誘導することは避けなければならない。
 具体的には、4W1H(5W1Hから「なぜ」を除く)を意識して質問し、「YES」・「NO」で答えられる問いかけを避ける。また、答えてくれたことに対しては、労をねぎらい、必要な機関も含めて皆で対応することを説明し、子どもの納得を得ることが必要だ。

気づくこと、つなぐこと、かかわり続けることは虐待から子どもを救うための第一歩だ。
教師は虐待防止の最前線にいることを意識し、子どもたちと向き合ってほしい。


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